SSブログ

NHK 台湾やらせ取材って本当?

■「かなしい」の本当の意味は「懐かしい」なのか?

右派系が「やらせ取材」と非難しているのはこれの事なのかな。
日英博覧会で見せ物(いわゆる人間動物園)にされたとされる
台湾の先住民族を父にもつ、娘の高許月さん(79歳)が、
NHKの番組内で当時の写真を見せられ、
悲しいね、この出来事の重さ語りきれない」と語った場面。

台湾では「かなしい」を「懐かしい」の意味で使うことがあるとのことで、
「チャンネル桜」が本人に取材して確認したらしい。(動画見ました)
以下、突っ込みどころ満載の、その取材の様子を紹介する。

「桜」のインタビュアー人(!)が高許月さんを囲む。
「人間動物園という言葉を聞いているか尋ねてみる」と画面にテロップ入る。
そして質問。

桜)おばさんはほとんどお父さんからは聞いてないんですね?
「うん」
桜)で、どんな話をNHKの人はおばさんに教えたんですか?
「わからないね」
桜)覚えてないですか
「全然わからん」
桜)この言葉知らなかった?(と何かを指さす)
桜)この言葉知らないですよね?(と何かを指さす)
「知らなかった」
桜)で、おばさんはどうしてかなしいと思ったんですか?
「今考えてみるとお父さん昔外国行ってそして、この写真見ただけで私ほんとかなしい」
桜)かなしいという意味は懐かしいという意味でしょ?
「そう懐かしいという意味」
桜)懐かしいという意味だったんですね。かなしいではなくて
「うん懐かしい」
桜)懐かしいんですね
「ときどきこの私写真とって見るよ。思い出したらねちょっと」
桜)懐かしい! 悲しいんじゃないんですよね
(うん)
桜)繰り返しになります
「うちのお父さん若い時どうしてこんなに太いか」(笑い)

場面変わって夜道を歩く。
「かなしいね日本人見るのかなしい」と涙
桜)かなしい…懐かしい? 大丈夫?

紹介おわり。
これで桜側は、
高許月さんは父親が見せ物にされた事を「悲しんで」いたのではなく、
父親の写真を見て「懐かしんで」いたのだった、
NHKはそれを知っていたにもかかわらず「悲しい」とテロップに入れた、
と攻撃しているんだけれど…。


率直に思ったことを書かせてもらうけど、

これこそチャンネル桜のやらせ取材じゃないの?


《理由1》
「おばさんはほとんどお父さんからは聞いてないんですよね」という質問。
この質問では「何の話を」聞いてないのか分からない。
にもかかわらず「うん」と答えるってどういうことだろう。

「お父さんからは “人間動物園についての話を” 聞いてないんですよね」
と質問するのが自然というか当然だと思うのだが。

なぜ一番肝心な部分を省略する?

《理由2》
「人間動物園という言葉を聞いているか尋ねてみる」
と画面にテロップを流すのだけれど……

桜のインタビュアーは「この言葉知らなかった?」と何かを指差すだけ。
指さす先に何が書いてあるのかは分からない…
映像から分かるのは、
「この言葉知らなかった?」「知らなかった」とのやりとりだけ。

たったこれだけで、「今、人間動物園という言葉を知っているか尋ねました」
みたいなことをテロップで説明されても、

そんな証拠はどこにもない。
指さす先の言葉が「上野動物園」とか「人間失格」かもしれないでしょ。

テロップがないと何について話をしているのか分からないインタビュー
かつ、そのテロップを100%信用しないと成り立たないインタビュー

こんなインタビューありえない。

なぜ「人間動物園という言葉を聞いてますか?」とふつうに尋ねないのか。

人間動物園について知っているかを聞きたいのに、
「人間動物園」という言葉がいっさい登場しない質問連発って……。
まあ、通常ではあり得ませんよね。

これで、「高許月さんは「人間動物園」という言葉を知らなかった!」
と断定するメディアを、信用できるわけありません。

《理由3》
NHKから何を聞いたか「わからないね全然わからん」と即答するのが不自然。
思い出そうとするそぶりすら見せないって……。
少なくともNHKの取材は受けて、それに対して答えてはいるのだから。

《理由4》
「で、おばさんはどうしてかなしいと思ったんですか?」
と、またあいまいな質問。
普通は「NHKのどこどこの場面で「かなしい」と答えられていますが」
と場面を指定するでしょ。
場面を指定しておかないと、この時の「かなしい」は「懐かしい」の意味だった!
と主張できないはずなんだけどね。

《理由5》
高さんは「かなしい」は「懐かしい」という意味だと答えてはいるが、
「あの場面のかなしい」が「懐かしい」という意味だった、とは言っていない。
インタビュアーも、「あの場面のかなしい」は「懐かしい」という意味だった?
とは聞いていない。
ただ「かなしいという意味は懐かしいという意味でしょ?」と聞いてるだけ。

《理由6》
険しい表情で「かなしいね、この出来事の重さ語りきれない」
とNHKの番組内で語る場面、

どう見ても懐かしがっているように見えない

ということ。
恐らく、先入観なしで100人にこの場面を見せたら、
ほとんど全員が、懐かしがってるとは思わないはずです。

《理由7》
もし「懐かしい」の意味だと、直後の「この出来事の重さ…」と

意味が全く通じなくなる

この事について桜は何も触れない。

《理由8》
なんかわざとらしく懐かしいという意味で「かなしい」と言わせてないかい?
もう「なつかしい」という言葉を使えばいいじゃない。

《理由9》
ちょっと前に日本人のNHK取材陣に会っているはずだけど、
桜の取材陣に「かなしいね日本人見るのかなしい」と言って涙流すのも…


あくまで個人の感想だけど、予め作られたインタビューと感じる。
少なくとも、この桜の取材レポートを見て
「なんだ、懐かしいという意味なのか」と納得するほうが少しおかしい。

いや、納得はしていないけど強引に騒いで強行突破しようとしてるだけか。


次は「出演者が抗議?」
コメント(2) 

NHK「アジアの一等国」が偏向?

最近、右系の集団がNHKを攻撃しているけど、ついに提訴ですか…。
「NHKは日台友好関係を破壊するのか」とか叫んでるけど、あきれるばかり。
この件について何か言うのもばからしい気もするけど、
思うところを何回かに分けて書いてみる。

ちなみに僕はこのNHKスペシャル、
JAPANデビュー・アジアの“一等国”」を録画してあります。


■やらせ取材、歪曲取材、ねつ造、偏向なんてあったのか

これらの事が右派系メディア「チャンネル桜」の取材で判明したそうだけど、
どこがやらせ、歪曲、捏造なんだろね。
番組でインタビューに答えていた台湾の人たちは
嘘は言っていない。

日本の良い面はカットして、悪い面ばかり紹介したと批判してるけど、
台湾の人たちが語った「悪い面」は、
本当の事であることには変わりはない。

NHKはべつに事実をねじ曲げたり、捏造などしていませんね。

そもそも、この番組は台湾統治の功罪について検証する番組ではない
もし、そのような趣旨の番組なら様々な角度から検証する必要があるけど、
今回の趣旨は「日本はどのように世界の一等国を目指したか」であって、
そのために台湾をどのように使ったかを紹介したまでのこと。
ここで中国国民党支配より良かったとか、インフラを整備してくれたとか
そんなことはべつに関係ないと思うけどね、今回は。

「唯一の被爆国」日本では、原爆の悲劇を扱う番組は数多い。
いかに原爆は悲惨か、原爆投下を非難し、二度と起こしてはならないという、
ほぼすべての番組が被害国側からの視点でできている。(まぁ当然だけど)
この悲劇を二度と起こさないために、という趣旨でつくられてるはずだ。

だから、これらの番組には投下を肯定するアメリカ側の意見は一切出てこない。
「原爆投下によって多くの米国人の命が救われた」
「戦争終結を早め、多くの日本人の命も救われた」
右系の主張だと、このような対立意見も等しく紹介しなければならない事になる。
しかし彼らは、日本の原爆を扱う番組に対して
米国側の意見も入れろ、偏向番組だ、日米友好関係を破壊する気か!
とはいっさい言わない(笑)。

まあ、彼らもさ、台湾植民地時代の日本に対する恨み言を紹介したからってさ、
日台の友好関係が破壊されるなんて、

誰も本気で思ってないだろうにね。

そんなんだったら、今ごろ日米関係ボロボロだよ。


次回「やらせ取材」について
コメント(1) 

NHK「“集団自決” 戦後64年の告白」

NHKの沖縄・慰霊の日特集
「“集団自決” 戦後64年の告白」を見た。

重い番組でした。

集団自決で、家族の命を奪うという体験をした82歳の男性。
認知症の症状が出ても、慰霊の日は覚えている。

「戦争で亡くなられた方々の御霊を考えた場合に、
どうしてああいうことをしなければならなかったのか
その一点だけは心の中から消えないと思います」

国のため国のためといくら言っても、
人間が死んで、何が国のためか


と、今さらその思いなんです」



僕の思っている事とドンピシャリです。

過去にあった「暗い歴史」から目をそらしてはいけませんね。
知るということは、大切な事です。
ふたたび同じ事を繰り返さないためにも、ね。
コメント(1) 

田母神論文を読んで(4)

この論文を読んでみると……

●事実誤認(一方的に軍を進めたことはない)
●歴史的事実(満州事変)の無視
●自分に都合の良い情報だけ採用(張作霖や盧溝橋)
●これまで積み重ねてきた検証結果を完全無視
●検証もせずに「◯◯」と証言した人がいたから、と即採用
●根拠を一切提示することなく話を展開
●説得力を持たない罠・陰謀説の多用
●筆者の単なる想像というか妄想
◇ハル・ノート受け入れたら現在植民地…
◇アフリカ独立は日本の戦争のおかげ…
◇日本はマインドコントロールにかかっている…
◇日本ではいま文化大革命が進行中…等
●論理の破綻
(よその国もやっている。日本だけが侵略国家だといわれる筋合いもない)

さらには
構成力のなさ、日本語のつたなさ、引用方法のずさんさ…
と、常識的な感覚を持った人ならば笑ってしまうほどお粗末な内容。

一体誰がこんな論文を真に受けるでしょうか。


さらに驚くことに、田母神氏は国会参考人招致の場で自信満々に
Yahoo!では58%が私を支持している
とネットアンケート調査を根拠として自身を正当化したのです。
国会の場で大の大人がです。

無作為抽出が大原則の世論調査と比べると、
ネット調査などは大きく信頼度が低下します。
大人ならそれぐらいの事は分かると思いますが。
支持者(又は反対者)が大挙して投票すれば結果が大きく動くネット調査の結果を、
「自分は正しい」と主張する根拠として持ち出してくること自体、
田母神氏が信頼度の低いものでも根拠としてしまう人であると示していますね。

このような論文を正しいと絶賛する神経がわからないですね。
所詮ネットの中だけでしょうけど。


最後に三点。

日本固有の領土ではない他国に軍隊を進出させていき、 力で奪って日本の領土として支配する。

この行為を侵略とは言わないのでしょうか?
逆に日本が同じ目にあっても侵略されたと思わないのでしょうか。
当時の欧米列強も世界各地を侵略していました。

だから田母神氏が言うように
「日本だけが侵略国家だといわれる筋合いもない」 「日本だけが悪いと言われる筋合いはない」
というのはその通り。

しかし結論が大間違い。
「だから日本は侵略国家ではない」とか
「だから日本は悪くない」とは

言えるはずもないのです

あいつもあいつも殺人を犯した。けど自分だけ逮捕された。
だから自分は無実だ!
ってさ、言ってること無茶苦茶でしょ。

だから「欧米列強も侵略国家だと非難されるべきだ」としか言えないんです。



田母神氏は、列強の植民地統治に比べて日本は相対的に良い統治をした
といって日本の植民地政策を正当化したいようです。

これも
あいつは殺人を犯した。自分は万引きをした。
だから自分はあいつに比べて良い事をした。
といってるのと同じで、とても通用しない論理ですね。

日本が同じように他国の植民地になっても感謝するのでしょうか。
他国がどうとか関係なく、悪いこと(嫌なこと)には変わりはない。
植民地支配を受けること自体を肯定する人はいないはずです。


田母神氏の主張に
「日本は良い国だと言ったら解任された」 「悪い国だ、悪い国だと言っていては、自衛隊の士気も崩れる」
という発言があります。

彼は決して、「今の日本」は「良い国」だと言ったわけではありません。

「戦前戦中時代の日本」は「良い国」だと言ったから解任されたのです。
まるで「今の日本」は「良い国」だと言ったのに解任されたといった口ぶりですが。

そして、「悪い国」だと言っている、というのはどういうことだろう。
当時の日本は「悪い国」と言われたら、現在の自衛隊の士気がなぜ落ちるの?
誰も「今の日本」を「悪い国」とは言っていませんが。
それとも「今の日本」が「良い国」とは思えないのでしょうか?

昔悪かったからといって、立派に立ち直れば素晴らしいと言われるものです。

昔悪かったと言われることが、自衛隊の士気が落ちることの理由にはなりません。
自衛隊員が今の日本に誇りを持てなくなる理由にもなりません。


以上です。
コメント(4) 

田母神論文を読んで(3)後半

早速続きから。
《論文より》 さて日本が中国大陸や朝鮮半島を侵略したために、遂に日米戦争に突入し3百万人もの犠牲者を出して敗戦を迎えることになった、日本は取り返しの付かない過ちを犯したという人がいる。しかしこれも今では、日本を戦争に引きずり込むために、アメリカによって慎重に仕掛けられた罠であったことが判明している。実はアメリカもコミンテルンに動かされていた。(後略)

■秦氏
バージョンを変えて繰り出してくる「ルーズベルト陰謀説」の一種だ。
ミステリー小説のたぐいで、学問的には全く相手にされていない



戦争を「罠」で片付けようとする自衛隊最高指揮官ってどうなの・・・
ルーズベルトは戦争をしないという公約で大統領になったため、日米戦争を開始するにはどうしても見かけ上日本に第1撃を引かせる必要があった。日本はルーズベルトの仕掛けた罠にはまり真珠湾攻撃を決行することになる。

すると、日本が真珠湾攻撃を決行しなければ日米戦争は起きなかったのかな。
日中戦争は、相手の挑発に乗っちゃって被害者になり、
日米戦争は、相手の罠にはまっちゃって300万人もの犠牲者を出して敗戦。

これでは取り返しのつかない過ちを犯したといわれても当然です。

過ちを犯したという人がいる、という意見を自ら紹介しながら、
それに対して否定しない、疑問を呈することもしないって、一体どういうこと?
(罠だったというのは何の回答にもなっていない)
読んでる方はこの展開にイライラさせられる。
さて日米戦争は避けることが出来たのだろうか。日本がアメリカの要求するハル・ノートを受け入れれば一時的にせよ日米戦争を避けることは出来たかもしれない。しかし一時的に戦争を避けることが出来たとしても、当時の弱肉強食の国際情勢を考えれば、アメリカから第2、第3の要求が出てきたであろうことは容易に想像がつく。結果として現在に生きる私たちは白人国家の植民地である日本で生活していた可能性が大である


ハル・ノートを受け入れたら現在の日本は白人国家の植民地の可能性が大?
あのねぇ〜、
日本は戦争という道を選び、無条件降伏という最悪の結果になりました。

それでもいま現在、植民地になどなっていないのです。

この現実をどう考えているのでしょうかね。
外交交渉を進めたら、ボロ負け無条件降伏よりさらにひどい結果になる……
日本の外交能力ゼロ以下、無能の極みという考えなのか。
随分と自虐的なんですね、この筆者は。

いや、もしかして、
我慢強く外交交渉を重ねるよりも、実力行使に出た方が良い結果を生むぞ!
という意識を読者に植え付けようという狙いだったりして。
文明の利器である自動車や洗濯機やパソコンなどは放っておけばいつかは誰かが造る。しかし人類の歴史の中で支配、被支配の関係は戦争によってのみ解決されてきた。強者が自ら譲歩することなどあり得ない。戦わない者は支配されることに甘んじなければならない。

戦争によってのみ解決? 譲歩することなどあり得ない?
もはや事実が見えなくなっているようです。

アフリカ諸国は1960年代に次々と独立を果たしましたが、
それらの国々はみな欧州の宗主国と戦争をして解決させたのですか?

日本の独立も、沖縄の返還も、戦争で勝ち取ったのではありませんよ。

筆者は話し合いでは何も解決しないとのお考えのようです。
関係を変えたいならば戦うしかない! と。


余計なことかもしれませんが、
車やパソコンなどを例えに持ってくると、試験ではバツとなると思われます。
この場合、
「放っておいても立場が変化しないもの」と対比させたいなら
「時間が経てば自然に立場が変わるもの」を挙げなければダメだよねぇ。
車みたいに「(放っておいても)開発されるもの」を持ち出しても何の意味もない。
関係が変わるのか変わらないのかを述べたいわけだから。

例えばこんな感じ。
「新入社員は最初は一番下っ端だけれども、時が経てば後輩を指導する立場になる。
しかし人類の歴史の中で支配、被支配の関係は‥‥‥」と。

それと、当然のことですが、
車やパソコンなどは、放っておいても出来上がるわけではありません(笑)

あなたが放っておこうとおくまいと、
誰かが行動を起こさない限り前へ進まないのは同じことです。

そういう意味でも、何の対比にもなっていませんでした。

話がそれました。

次から「濡れ衣」発言まで全文紹介。
さて大東亜戦争の後、多くのアジア、アフリカ諸国が白人国家の支配から解放されることになった。人種平等の世界が到来し国家間の問題も話し合いによって解決されるようになった。それは日露戦争、そして大東亜戦争を戦った日本の力によるものである。もし日本があの時大東亜戦争を戦わなければ、現在のような人種平等の世界が来るのがあと百年、2百年遅れていたかもしれない。そういう意味で私たちは日本の国のために戦った先人、そして国のために尊い命を捧げた英霊に対し感謝しなければならない。そのお陰で今日私たちは平和で豊かな生活を営むことが出来るのだ。

支離滅裂……。

◯日本はアフリカ独立を目標に掲げ戦争を起こしたわけではない。
◯戦争に勝って各国の態度を改めさせたわけでもない。
◯話し合いより戦争を選んだのは日本である。(筆者も戦いを勧めてるし)

よって
人種平等の世界も、話し合いによる解決も、アフリカ諸国の独立も
み〜んな日本の戦争のおかげ。100年、200年遅れたかも……
などというのは、

もはや妄想に等しい。

そこまでして戦争を賛美したいのか? と唖然となる。
一方で大東亜戦争を「あの愚劣な戦争」などという人がいる。戦争などしなくても今日の平和で豊かな社会が実現できたと思っているのであろう。当時の我が国の指導者はみんな馬鹿だったと言わんばかりである。やらなくてもいい戦争をやって多くの日本国民の命を奪った。亡くなった人はみんな犬死にだったと言っているようなものである。しかし人類の歴史を振り返ればことはそう簡単ではないことが解る。現在においてさえ一度決定された国際関係を覆すことは極めて困難である。日米安保条約に基づきアメリカは日本の首都圏にも立派な基地を保有している。これを日本が返してくれと言ってもそう簡単には返ってこない。ロシアとの関係でも北方四島は60年以上不法に占拠されたままである。竹島も韓国の実行支配が続いている。

実に奇妙な展開を見せる第12段落。
これだけ「愚劣な戦争」派の言い分を並べたのだから、
この後さぞかし説得力のある筆者の主張が展開されると思ったのだが……
自分で振り返ってくれって?

と思う間もなく、話はいきなり米軍基地、北方四島、竹島問題の話題に移るのだが、
なんでここでこれらの問題を持ち出してきたのか意図が全く分からない

「現在においてさえ」という言葉を使ってる以上、
明らかに前の文章を承けているんだけれど、つながりが全くない
「歴史を評価するのは簡単ではない」という話が、
なぜ突然、「国際関係を変える事は難しい」という話になるのか。

わけの分からない展開にあきれるばかり。
東京裁判はあの戦争の責任を全て日本に押し付けようとしたものである。そしてそのマインドコントロールは戦後63年を経てもなお日本人を惑わせている。日本の軍は強くなると必ず暴走し他国を侵略する、だから自衛隊は出来るだけ動きにくいようにしておこうというものである。

またこれも自虐的だなぁ〜。

戦後63年経ってもマインドコントロールされ続けるほど日本人はアホだってこと?
根拠もなしに「マインドコントロールのせいだぞ〜」と
逆にマインドコントロールしようとしてませんか?
すでに侵略か否かというテーマから大きく逸れていますが。
自衛隊は領域の警備も出来ない、集団的自衛権も行使出来ない、武器の使用も極めて制約が多い、また攻撃的兵器の保有も禁止されている。諸外国の軍と比べれば自衛隊は雁字搦めで身動きできないようになっている。このマインドコントロールから解放されない限り我が国を自らの力で守る体制がいつになっても完成しない。

過去の日本軍の行動を何の反省もなく肯定し、
300万人もの犠牲者を出した戦争に対しても何の反省もなく肯定し、
政府の見解にも真っ向から反対し、
さらに「自衛隊をもっと自由に動けるようにしろ」とまで言い出す自衛隊指揮官を
無邪気に賞賛することの怖さ

これこそ平和ボケと言うにふさわしい。
アメリカに守ってもらうしかない。アメリカに守ってもらえば日本のアメリカ化が加速する。日本の経済も、金融も、商慣行も、雇用も、司法もアメリカのシステムに近づいていく。改革のオンパレードで我が国の伝統文化が壊されていく。日本ではいま文化大革命が進行中なのではないか。日本国民は20年前と今とではどちらが心安らかに暮らしているのだろうか。日本は良い国に向かっているのだろうか。私は日米同盟を否定しているわけではない。アジア地域の安定のためには良好な日米関係が必須である。但し日米関係は必要なときに助け合う良好な親子関係のようなものであることが望ましい。子供がいつまでも親に頼りきっているような関係は改善の必要があると思っている。

もはやテーマなどどうでもよく、筆者の感情のおもくむままに……。
日本ではいま弾圧・虐殺・静粛の嵐が……。
自分の国を自分で守る体制を整えることは、我が国に対する侵略を未然に抑止するとともに外交交渉の後ろ盾になる。諸外国では、ごく普通に理解されているこのことが我が国においては国民に理解が行き届かない。今なお大東亜戦争で我が国の侵略がアジア諸国に耐えがたい苦しみを与えたと思っている人が多い。しかし私たちは多くのアジア諸国が大東亜戦争を肯定的に評価していることを認識しておく必要がある。タイで、ビルマで、インドで、シンガポールで、インドネシアで、大東亜戦争を戦った日本の評価は高いのだ。

途中で突然の急展開!
根拠もなくいきなり「評価は高いのだ」。

■秦氏
日本軍が華僑虐殺をしたシンガポールでは、最近まで反日的な空気が強かったと承知している。独立国だったタイも日本軍の駐屯で被害を受けているので、感謝しているとは思えない。
何より、列挙には、一番損害が大きかった中国が入っていない。
満州事変に触れなかったのと同様、重要な史実からは逃げ、都合の良い話だけをつないだように見える。


筆者の言う「多く」とは何をもって「多い」としているのだろう?
肯定的に評価する人が1万人いれば「多く」感じるけれど、
否定的な人が100万人いたとしたら、肯定的な人はゼロに等しいよ。

この筆者は、平気で満州事変を無視するような人だから、
当然、否定的な評価も見ないフリしてる可能性が高い。
とすると肯定的、高評価が「多く」感じるのは当たり前。

各国が肯定的に評価していると言うなら、
それぞれの国としての公式見解など提示すべきですよね。
政治家が2、3人評価した程度じゃお話になりませんよ。
そして日本軍に直接接していた人たちの多くは日本軍に高い評価を与え、日本軍を直接見ていない人たちが日本軍の残虐行為を吹聴している場合が多いことも知っておかなければならない。日本軍の軍紀が他国に比較して如何に厳正であったか多くの外国人の証言もある。

多くのアジア諸国…、多くは…、多い…、多くの…

抽象的な表現ばかりで具体的な記述は皆無
その評価している人たちって一体どのような立場の人なんでしょうね。
具体的なデータを一切示さずに主張しても全く信用に値しない。
我が国が侵略国家だったなどというのは正に濡れ衣である。

お疲れさまでした。
日本の場合は歴史的事実を丹念に見ていくだけでこの国が実施してきたことが素晴らしいことであることがわかる。 私たちは輝かしい日本の歴史を取り戻さなければならない。歴史を抹殺された国家は衰退の一途を辿るのみである。

あの暗い時代を「輝かしい」だってよ!

■秦氏
論文というより感想文に近いが、全体として稚拙と評せざるをえない。
根拠となる事実関係が誤認だらけで、論理性もない


■西原正氏(前防衛大学校長)
どこの国にだって人に語りたくない暗い歴史の裏面がある。
過去の間違いをすべて否定して、だから自分の国はすばらしいと言うのは 不健全ではないか。



まだ続きます。
コメント(0) 
カテゴリ一覧
政治,平和,憲法,歴史など‥‥‥特に分類していないものすべて
田母神論文騒動‥‥‥子供の作文みたいな論文を分析してみました
NHK台湾騒動‥‥‥なんか「Japanデビュー」が偏向だ捏造だと騒ぐ人たちがいますけど・・・
産経新聞につっ込む‥‥‥非論理的な「正論」とか言ってることおかしいよね
安倍(政権)批判‥‥‥選挙で大敗しても辞めないというので
内閣支持率‥‥‥安倍内閣のです
ひとりごと‥‥‥どうでもいいこと、テーマと関係ないこと
小林「天皇論」を読む‥‥‥思いきって「天皇論」を批判してみる

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。