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NHKに台湾から抗議文?

■柯徳三さんは本当に怒ってNHKに抗議したの?

今回、チャンネル桜は
NHKの番組に出演した柯徳三さんにインタビューをして、

「私はHさん(NHKディレクター)に言うたんだ。
あんた、中共の息がかかっているだろう。(中略)
NHKは、北京に呼ばれてチヤホヤされて貢ぎ物もって行ったんだろう。
そう言ったんだ」

との言葉を得て、これを大々的に宣伝してNHKを攻撃している。
さらに柯さんと、同じく番組に出演した藍昭光さんの2人から
署名捺印されたNHKへの抗議文書を預かっている、としている。

これだけ見れば、ああ相当怒っているんだなと思うかもしれないが、
実はこれ、

チャンネル桜による立派な偏向報道

だと思うんだよね。

なぜか。
それは桜が行った柯徳三さんへのインタビューを見れば分かります。
柯徳三さんは何と言っているか。
もちろん、上に紹介した「中共の息が〜」という発言もしているし、
台湾統治時代の「いいところ」についてもしゃべっている。

しかし、全体の半分は桜の思惑とは逆の発言をしているのだ。
以下に少し抜き出してみる。

YouTubeより
【台湾取材レポート】柯徳三氏インタビュー[桜H21/4/21]より

桜)(番組は)政治的な意図みたいなものが感じてしまうんですけどね…

「私はなんも思わないけどね」

桜)(苦笑い)

「どう解釈しようが日本人の勝手だから」

桜)放送されて影響ありました?

「さかんに右よりの日本人の友達からたくさん電話クレームいただいた。
私は弁解がましいことはひとつも言ってません。
どういう具合に受け取るのはあんたたち日本人の勝手でね。
どういう具合にしゃべるのはわたしたち台湾人の勝手です」

「おそらく左よりの日本人の人あれ見て非常におもしろがってるかもしれん。
右よりの人たちガーガーガーガー言ってるけどね。
どうでもいいこと、あれはね。私は外国人だからね。

日本人がどう考えようとあんたの勝手で、そうでしょ。
私が何しようが私の勝手で。ああ、それだけです


こんな事も言っている。

「(NHKの取材では)いいこと悪いこと、全部(話した)。
これは日本人が見たら困る、悪く思う、そういうところは
削っても構わないよと言った
のにね、逆にそこだけのせた」

つまり、いいこと悪い事、両方公平に流さないと許さない、
なんてことは全く思ってないということ。
結果は逆だったけど。

チャンネル桜のインタビューにこのように答えている人が、
はたしてこの後NHKに抗議の文書を出すようなことをするのか?

という大きな疑問が浮上するわけです。

さらに何でも率直に語る柯徳三さんは、こんな暴露もしています。

「私の出版した本(『母国は日本、祖国は台湾』)はね、

いいこと悪い事たくさんあってね、
悪い事たくさんかいたけど本の中では全部削られた。

桜の花出版社はいいことばっかりとりあげた。

私はまるでとても日本さまさまだと考えてると、
そういうような印象受けるように書いてる



うわっ、桜さんダウン寸前です。
ここで突如インタビュー映像が中断されて、
チャンネル桜のスタジオ場面に切り替わり必死の言い訳。

そして、「柯さんからお電話いただきまして、(中略)
全部ではなかったというご本人のお電話がありました」と、
電話の音声を公開。


全部削ったんじゃなくて一部削ったという具合に直してくれたらいいと思います
桜)柯さんのご意思に沿わない形ではなくて、柯さんのご意思のとおりの本で…
じゃ、そうしてください、はい、はい


なんかすごい圧力があったと想像しちゃいますね。
自分が間違ってた、と電話をかけてきたとは到底思えないんですけど。
桜側から電話して、訂正発言して下さいと要求したとしか思えません。

似たような事は「NHKへの抗議文書」の件でも感じられる。

番組に怒った柯徳三さんと藍昭光さんの2人から
「署名捺印入りのNHKへの抗議文書」を預かっていると言っているが、
・2人の文書はワープロ打ちで同じ文面
・署名だけ直筆
ということから、どうみても

桜側があらかじめ文書を作成して、
2人に署名捺印をお願いした


としか考えられないんだよね。
ふたりで共同して作ったなら連名にして出すだろうし、
そもそも「NHKへの抗議文書」が桜の手にあるのがおかしいし。
(普通は直接NHKに送るものだ)

それにインタビュー冒頭で、番組の印象を
「プログラムそのものとしては非常にいいと思いました」
と答え、
「いいとこたくさん話したけど削られた」
と話すものの、そのことに怒っているという感じは一切しないんですよ。


本についても「全部削られた」とは言うけれど、
それについて怒ってはいない様子だし、抗議もしてないし…。

だからね、これらの事をふまえると

「めちゃくちゃ怒ってNHKへ抗議文書を出してもいいとおっしゃってる」
という桜の主張は

嘘である

との結論にしか達しない。

こういうのをやらせとか捏造とかって言うんじゃないの?

確実になったことは
柯徳三さんの著書『母国は日本、祖国は台湾』
台湾統治を正当化する材料には使えなくなったということ。

そして桜側はこの本で
都合の悪い事を(ほとんど)削って、いいことばかりとりあげて
日本の台湾統治を誉めたたえる台湾人がいる、
という印象操作を行っていたということ。
(著者が言っているのだから間違いない)

ねえ、こういうのを「大罪」っていうんですか?
桜さんももちろん「解体」するんですよね?

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