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田母神論文を読んで(1)

論文を実際に読んでみる。
じっくりと何度も何度も読んでみる。
で、最初に感じたことは

非常に読みにくい!

なぜか。
話が次々飛んで、なんの脈絡もない文が次々出てくるから。
そこで、この論文がどんな構成になっているのか整理してみた。


「日本は侵略国家であったのか」 1)中国や朝鮮への日本軍の駐留は全て条約に基づいている    ・日中戦争へ引きずり込まれた被害者で、張作霖も廬溝橋も中国の仕業    ・日本だけが侵略国家だと言われる筋合いもない        ↓ 2)満州・朝鮮・台湾での日本の植民地政策について    ・列強の植民地統治とは全く違う        ↓ 3)日本は不当に中国に軍を進めたことはない        ↓ 4)日米戦争について    ・日本はコミンテルンの工作を受けたルーズベルトの罠にはまった        ↓ 5)東京裁判批判        ↓ 6)自衛隊の置かれている状況への不満        ↓ 7)日米関係について    ・関係を改善し自分の国は自分で守る体制をつくるべきだ        ↓ 8)大東亜戦争の評価    ・アジア諸国では大東亜戦争は評価されている    ・日本が侵略国家だというのはぬれぎぬである        ↓ 9)まとめ    ・日本が実施してきたことは素晴らしいので誇りを持つべきだ

だいたいこんな感じ。

この論文、序論をすっ飛ばしていきなり本題がスタートする。
さらに小見出しもないときた。

ま、それはいいとして、
1で日本軍の駐留の正当性について述べて、
2で日本の植民地政策について述べる。
で、なぜか3でまた1の正当性についての話に逆戻り…

なぜわざわざ1と3を分ける必要があるのか
なぜ間に植民地政策の話を割り込ませるのかが意味不明。
「時間は遡るが〜」と言って3を始めているが、
そうすることが「高度なテクニック」とでも勘違いしているのか?

そして、これは「日本は侵略国家であったのか」を問う論文でしょ?

そうすると、4から7の部分はほとんど関係ない文章だよね。
「侵略国家ではない」ということを証明する根拠でも何でもない。
ただ筆者が言いたいことを次々とバラバラに並べただけ。(全体の約4割)
一体この論文はどこへ向かおうとしているのか訳が分からなくなる。

そしてその直後、自分の国は自分で守るべきと述べた直後に、突然、
大東亜戦争は評価されている、侵略国家だったというのは濡れ衣だと結論を出す。

このあまりのつながりのなさ。しかも同じ段落内で。
これってさ、内容どうこう言う前に、すでに論文としてダメでしょう。

構成がひどすぎる。
論理的なつながりがない文章を読まされて途中からイラついてくる。

これが最優秀賞になるなんてあり得ない!
今回はさわりだけ。詳しい内容についてはまた次回。
突っ込みどころ満載で疲れます。

田母神騒動と文民統制
田母神論文を読んで(2)前半
田母神論文を読んで(3)後半
田母神論文を読んで(4)
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